第122回 もっと高校生が地域連携の実践者に
2018年9月14日(金)午後7時から「高校生の地域連携とは?」「YCK(吉高地域キラメキ)プロジェクトとは」に関心ある経営者、国家公務員、ビジネスパーソン、大学職員、高校教員、団体職員、市民メディアプロデューサーなど14名が集い、対話しました。(感謝!)
⇒今回のご案内
◎第122回:「もっと高校生が地域連携の実践者に~文科省『高校発の地方創生』事業のこれから」
☆ゲストスピーチ
坂下 拓夢(さかした・たくむ)さん<大正大学地域創生学部1年>
飛騨市出身。24000人の市に外国人観光客も多く来るようになりました。映画「君の名は」の舞台となったところでもあります。
高校のキャリア教育プログラム「YCK(吉高地域キラメキ)プロジェクト」の初代統括リーダーを3年次に務めました。
飛騨市には、飛騨で最も盛り上がる祭の一つ、古川祭はじめ吉城高校など様々な地域資源があります。
【岐阜県立吉城高等学校のYCKプロジェクトとは】
飛騨から世界を望み、地域社会の持続可能な発展に貢献することを目指しています。
普通科と理数科があります。
地域課題解決型キャリア教育を高校生の視点から4つの分野(観光・福祉・教育・防災)で、地域の課題解決の糸口を探る活動を行政や地域の方々とともに取り組んでいます。
【YCKプロジェクトとは】
課題解決力を身につけた地域の未来を担う志をもった、たくましい人材を育てることを目的とし、授業・課題活動で実施される、地域を学びの舞台にしたプログラム。
①教科学習(授業)、②総合学習(授業)、③課外活動(15個のメニュー)、④YCKリーダー(課外・総合の時間両方使って)から構成されています。
キャリア教育コーディネーターと高校、アドバイザーの大学・市役所と協働して高校魅力化に取り組んでいます。プロジェクトの参加者数は平成29年の543人、平成30年には688人となっています。
リーダー活動の事例として、三寺まいりを舞台とした「三寺ミッション」があります。発見した課題として、寒い中お年寄りがなかなか三寺参りに行けないのに対して、出張三寺交流会・祈願代行を行ったり、三寺参りの本来の意味や歴史が忘れさられつつあることい対して、小学生に歴史スタンプラリーを行ったりしました。メディアにも取り上げてもらい、地域の一体感づくりにつながりました。
【活動の振返り】
高大接続改革eポートフォリオをどうしましょ?ということです。吉城高校も導入の方向で検討を進めています。
課題は、①eポートフォリオ導入に向けて体験を深める土壌が弱い。②課外活動について、振返りが実施されてないので、やって終わりになっていることです。
アクションとしては、課外活動やリーダー活動で積極的に振り返りを促進し、習慣化(ワークシート、対話)し、総合、教科、特別活動にノウハウを提供することで貢献できたらと思います。
これまで取り組んできた課題は、「地域資源」「ビジョン」「仕組みづくり」「育成力目標」「体系づくり」「振返り」でした。
現在取り組んでいる課題は、「チームづくり」「中心人材の育成」「業務効率化」「振返りの深化」「評価指標の作成」「予算確保・事業化」です。
【大学に入って気づいたこと】
自分の高校時代の経験が当たり前ではないことです。地元との関わり合いが薄いので、自分の地元、出身校を誇れない。大学選択に当たっては、自分のやりたいことで選ぶのではなく、偏差値や大学のレベル重視で選んでいる。高校時代に活動(経験)をしている人が少ないということです。自分は絶対に飛騨に帰ります。
【高校のキャリア教育の必要性】
幸せに生きるために、自分の欲しい未来を手に入れるための教育が必要です。それには、高校と地域をどうつなぐか、コーディネーターを含め新しい動きが必要です!
◇人むすびカフェ ファシリテーター 角田 知行さん 今日のお題は、「『高校』×『地域』の意義は何ですか?」
様々な意見が飛び交いました。
終了後のご感想を一部、紹介します。
・主体力を引き出すfrom「高校×地域」
・「高校×地域」のネックは“大人の意識”にあること!?
・子どもが地元を好きになり自信をもつとIターンなどいいことづくしである。
・「帰ってくる」という発想には違和感
→どこでも自分を生かせる力
・こういう18歳がもっと多く育てられる高校の姿をイメージできた。 等