第125回 テクノロジーで共生社会を共創する
2018年12月11日(火)午後7時から「パブリテックとは?」「テクノロジーをどう活かすか?」に興味あるNPO法人代表、ビジネスパーソン、中小企業診断士、行政書士、ソーシャルディレクター、団体職員、市民メディアプロデューサーなど15名が集い、対話しました。(感謝!)
⇒今回のご案内
◎第125回:「テクノロジーで共生社会を共創する
~動き出したパブリテックの取り組みとは」
☆ゲストスピーチ 菅原 直敏(すがわら・なおとし)さん
<一般社団法人パブリテック Publitech 代表理事>
http://publitech.jp/ "
40歳のポートフォリオワーカーです。 ①サラリーマン(介護事業所の法人本部長、ソーシャルワーカーとして勤務)、②(合同会社、医療福祉の分野でオンリーワンを目指す)、③公の仕事(県議会議員)、④研究者(大学院で社会政策を研究)など、福祉のエキスパートとして多様な顔を持っています。
【パブリテックの概念が生まれた経緯】
介護職員としての問題意識がありました。現場では事務作業が多く、利用者のケアに当たれないことがあります。それは役所のために仕事をしているかのように、書類が多いのです。以前から介護現場の大変さは言われていましたが、有効な対策を打てないでいました。
私は、他業界から転じたので見えたのです。「テクノロジーで解決する」と。たとえば、腕にリストバンドをして定点でバイタルチェックをしたら1~3分でデータがタブレットに飛びます。毎日職員が1時間以上かけてやっている作業時間が減らせます。
そのデータをクラウドで管理すれば、かかりつけ医と共有し、より自分らしく生きる土台ができます。ところが、福祉現場の職員は、そうすると「人と人との対面のケアがなくなる」と反発します。そうではないのです。もっと別の人のケアに時間をかけることができるのです。プライドが許さない人、無知・誤解のギャップが出て来る対策に焦点を当てたいです。
私たちは、眼鏡を掛けていたり、コンタクトレンズを使っていますが、これらはテクノロジーです。今や、誰もテクノロジーとは思わず、日常生活で使っています。
医療福祉の現場は、行政の事務作業が多く、FAXが使われています。イギリスも同様ですが、無駄だし、個人情報も丸見えだし、止める方向が望ましいです。
私の会社は、「出勤しない、持たない、報酬以外を提供する」ことを大事にしています。
書類がなく、契約もweb上で行い、電子決済をします。バーチャルリアリティで再現します。テクノロジーで自分らしく生きることができます。
【世界観】
テクノロジーを使うことにより、「定住」や「仕事」という概念がくつがえされます。自分らしく生きられる世界ができます。
しかし、行政職員・議員が課題・障壁となっていることもあります。
私たちは「パブリテック」という考え方で社会課題を解決していこうとする取り組みを広げようとしています。パブリテックとは、Public x Technologyです。
目的は、「人々をテクノロジーでエンパワーメントする」ことです。
エンパワーメントとは、「自分らしく生きることを支援する」という意味です。テクノロジーは手段で、「人」を中心に考えることです。
AI、ブロックチェーン、PRAもすべて、手段です。手段と目的を間違わないことが大事です
【目指すこと】
手段の①行政のデジタル化、②社会のスマート化、これらを3年間で促進していきたいです。テクノロジーで共生社会を共創すします。KPIは、「パブリテックシティを100にする。プロジェクトを100つくる」ことです。
最後にはテクノロジーという言葉をなくすことだと思います。テクノロジーを意識しなくなったときに普及したことになります。違和感がなくなったときに、共生社会が実現します。21世紀は、制度が人に合わせるのではなく、自分らしく生きるためにテクノロジーを使うことで共生社会が実現します。
◇人むすびカフェ ファシリテーター 角田 知行さん
今日のお題は、「どんな社会課題がテクノロジーでエンパワーメントされることを待っていますか?」
菅原さんやお互いの話に耳を傾け、対話しました。
終了後のご感想を一部、紹介します。
・一番上位にあること=エンパワーメント(人々は自分らしく生きること)で社会課題が解決すること。
・テクノロジーの活用の仕方 違いを乗り越える必要がある
・最終的には遊んで暮らせる社会になる!
・デジタルシチズンシップ教育 世代を超えるテクノジー(翻訳機能)
・「プライドが許さない」人を変えるのに、やはりテクノロジーが大切 等